こんにちは!王子本町歯科クリニック、受付・歯科助手・トリートメントコーディネーターの有園です。
前回のコラム『上下の歯、接触していませんか?』はご覧いただけましたか?前々回のコラム『舌の位置はどこか正解?』から続く、ついついやってしまうお口に関する癖の数々。こうしている今も、正しい位置に舌を置けていますか?上下の歯は接触していませんか?
さて、今回のコラムもまた無意識にやってしまう〝癖〟…テーマは【口呼吸】です。
『口呼吸がもたらす悲劇…!』と大々的なタイトルですが、すぐに影響が出るようなものから十数年経ってから不具合を感じるものまで、悲劇は起こり得るのです。
●口の中が乾燥してしまう
口呼吸になると唾液が蒸発してしまい、お口の中が乾燥しやすくなります。のどがイガイガするのはもちろん、乾燥するとむし歯や歯周病のリスクも上がります!
むし歯は痛いですし、歯周病が進めば抜歯に至るケースもあります。まさに悲劇です。
●歯並びや顎の成長を妨げる
「口呼吸になる=舌の位置も低くなる」ので上顎の発達が妨げられてしまいます。歯並びが悪くなったり、出っ歯やしゃくれ(受け口)になりやすいです。咬み合わせの不具合はむし歯や歯周病だけでなく、頭痛や肩こり、胃腸への負担など、全身に悪影響を及ぼします。
●口臭の原因
【口呼吸】も口臭の原因になります。お口の中が乾燥すると、細菌が増えやすくなるためです。口臭はデリケートなことなので指摘するのも、されるのもモヤっとしますよね。人づきあいに抵抗を持ってしまう方もいらっしゃいます。
●風邪・ウイルスに感染しやすくなる
鼻呼吸では、鼻がフィルターの役目を担ってくれ、細菌やウイルスをできるだけ体内に入れないようにします。一方、口呼吸ではダイレクトにコロナやインフルエンザなどの細菌やウイルスを体内に取り込んでしまいます。
●呼吸が浅くなりやすい
口呼吸は鼻呼吸と比べると脳に届ける酸素の量が足りません。お口がぽかんと開いてぼやっとした印象になりがちですが、実際、集中力も低下し、頭もぼーっとします。大事な試験や面接に悪影響をもたらしたり、運転や高所での作業時にリスクを伴ったりも。事故が起きてはしまってはそれこそ悲劇…!
●いびきや睡眠の質の低下
舌の位置が下がって口呼吸になるといびきをかいてしまいます。睡眠の質が悪くなり、寝ても疲れが取れないことや【睡眠時無呼吸症候群】につながることもあります。一緒に寝ている方の睡眠も浅くなりがちです。
いかがでしょうか?タイトルに書いた【悲劇】は決して大げさではなく、中には命の危険に直結するようなこともあるのです!
唇を軽く閉じる意識をする
日頃から「舌を上あごに、口は閉じる」を意識してみてください。理想的な状態になるとお顔の筋肉が鍛えられ、より口呼吸をしにくくなります。
寝るときにお口にテープ
市販のマウステープを貼って、寝ている時の口呼吸を予防しましょう。
鼻うがいなど、鼻づまり対策をする
そもそも鼻がつまっていては鼻呼吸が難しいですよね。風邪をひいたり、花粉のシーズンは特にお辛いと思います。鼻が一刻も早く開通することを願っております。
歯並びや噛み合わせを見直す
歯並びが原因で口を閉じていることが難しい方もいます。この場合は、根本的に矯正などで歯並びを改善するのがベストです。自力での対策ができないことですので、お気軽にご相談ください♪
「舌の位置」「上下の歯の接触」「口呼吸」と、3週連続でお口周りの癖についてお話しさせていただきました。ご自身も周りの方も、大事な人だからこそ直してほしい!そんな〝癖〟のご紹介でした。このコラムを読んでくださっているあなたのお役に少しでも立てれば嬉しいです☆
〝癖〟は気付かぬうちにやっているものなので、定期検診でもチェックしてもらいましょう♪どうぞお気軽にご予約くださいね。