進行した虫歯や歯周病、強く噛む力がかかることによって歯が割れた、転倒や事故による外傷など永久歯を失うのは様々な原因があります。
歯周病ではない健全な歯が、打撲や転倒による衝撃で根の先まできれいに抜け落ちた場合は、状態によっては再植できる可能性があります。ただし抜け落ちた歯の保存状態と歯のコンディション(割れていないか等)、再植するまでの時間がとても大切です。
近年の小中学校には部活での事故などに備えて専用の歯牙保存液「ティースキーパーネオ」を常備していることが多いようです。もし、路上で転倒して脱落してしまった歯がお口の中にある場合は、慌てずにお口の中で保存してください。誤飲を防ぐために舌下に入れておくと良いと思います。
路上に歯が落ちてしまった場合は、拾って水洗いしないでください。速やかに近くのコンビニを探して牛乳(低脂肪乳は避けてください)を購入して、拾ったまま牛乳の中へ漬けてください。道に落ちて汚れた歯をつい水で洗いたくなるのが人情ですが、浸透圧の関係で歯の根っこを包む歯根膜というクッションのようなものが壊れてしまいます。なるべく根っこの方は触らずに、歯の頭の方を持って牛乳に浸してください。そしてできるだけ早く歯科を受診しましょう。
再植の成功率が上がるのは脱落後、口腔内保存や牛乳保存で約6~10時間、専用保存液ティースキーパーネオで約24時間です。とにかく避けるべくは「水洗」・「乾燥」・「ティッシュ包み」などの歯根膜を乾燥させる保存法です。
さて、ここからは健全な歯だったけれど転倒事故などの際に歯を紛失してしまった場合、 進行した虫歯や歯周病、歯の破折などにより歯を失ってしまった場合のお話をします。
選択肢として
① 部分入れ歯
② ブリッジ
③ 接着ブリッジ
④ インプラント
の4つに分かれます。順番にご説明します。
失った歯の本数分だけ取り外し式の入れ歯を作ることができます。入れ歯を固定する金具をかけることの可能な歯が残っていることが前提となります。
メリット
デメリット
失った歯の両隣に歯が残っている場合、その歯を削って形を整えて、歯を失った部分に橋渡しをするブリッジという固定式の治療を行えます。橋の柱となる歯が歯周病の進行でぐらぐらしていない状態であることが前提となります。
メリット
デメリット
ブリッジは②で説明したように、失った歯の両側を削って橋渡しするのが基本ですが、近年接着材料の進化とブリッジの材質の強度が上がったことにより、片側(奥側の歯)だけ少量削って接着の力で機能させる接着ブリッジというものが可能になりました。
メリット
デメリット
顎の骨に直接インプラント体を埋入して、骨と結合後にインプラント体の上部に人工の歯を入れる。咬むという機能回復面では一番効果がありますが、治療後も長年に渡り専門的なメンテナンスが必要です。当院ではご希望される方には大学病院のインプラント科を紹介しています。
メリット
デメリット
私がインプラント治療を自院で行わないのは専門的に技術を習得していないことと、インプラント治療後に将来的に専門的なメンテナンスを生涯続けないと、インプラント周囲炎などのリスクが高まるからです。当院ではインプラント治療に代わるマイクロスコープを使用した精密治療(前述の①部分入れ歯・②ブリッジ・③接着ブリッジ)の治療法もあります。慎重にご検討の上、治療内容をお決めください。
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